色の世界

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最近新しいことを始めました。
それは、自分の最大のコンプレックスだった「絵を描くこと」。

頭の中で浮かんでいる形も、ペンを持つと全く描けない。
だからといって何に困ることもなかったので、自分の人生に絵が関わることはないんだろうと思っていました。

でも、たまたま仕事で絵の具に携わる機会があり、ただ一本まっすぐの線が引いてあるだけの絵を見て、
その潔さになんだか心を動かされ、自分にもできるのかもしれないと興味が湧いてしまいました。

赤・青・黄の3色の水彩透明絵具が入ったスターターセットを購入し、いざ挑戦。

祖父の撮影した写真を参考に


3色の絵の具から無限に色が生まれる、ということ。

真っ白なキャンバスに最初に筆を置くのは勇気がいる、ということ。

自分の身の周りには多くの色が広がっていた、ということ。

誰だって絵を描いていいんだ、ということ。

コンプレックスと思っていたのは自分が誰かと比較していたから、ということ。

「基礎」を知らないとアイディアに制限がかかる、ということ。

自分でやってみるからこそ、評価される作品の面白さや凄さが分かる、ということ。

興味半分で始めたことから、思いがけないほどたくさんの気付きが生まれていたのです。

パレットの中はいろんな色で溢れてる

今まで「音色、音色」とさんざん言っていたけど、頭の中の知識でしかなかったんだと痛感。
目に見える形で色を作ってみたからこそ、色のイメージがかなり具体的に湧き、重なる色の美しさや複雑さに気付くことができたような気がします。

そして、形に残るものではなく、流れゆく一瞬の時間に色や感情を含ませている音楽の貴重さや儚さを改めて実感することにもなりました。

ピアノを演奏している時に見えている音色の世界を、キャンバスの上にも描いてみたい。

ベランダから見えた夕日。この夕日を見ながら「Take Five」を弾いていたらなんだか描きたくなりました。