壮大な音楽の世界

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仙台フィルハーモニー管弦楽団とシューマンのピアノ協奏曲共演が、無事に終演致しました!

この日を迎えるまでに応援してくださった皆様、
そして、ご来場頂いた約600名程のお客様一人ひとりに、心から感謝申し上げます。

何回、ばんざい!ってしただろう(笑)

壮大な音楽の世界に包まれて、
頭も体も心も、全部を音楽に預けて満たされた35分間。

緊張と興奮と思い出とが織り混ざったような、
本番でしか得られない「あの瞬間」を感じ、
自分の手で音楽を奏でられることの喜びを噛み締めていました。

オケとコンチェルトを演奏するという夢を、
絶対実現させると自分に言い聞かせ続けた日々。
オーディションを経てやっと掴めたこの機会は、私にとって大きな節目となりました。
その最初の舞台が、地元仙台でしかも幼い頃から聴いていた仙フィルとの共演だったことはとても感慨深いです。

アンサンブル、本当に楽しかった!

シューマンのピアノ協奏曲は数多くのピアノ協奏曲の中でも、様々な楽器との複雑なアンサンブルや調和が重要な、大きな室内楽とも言える作品です。逆にいうと、各楽器の役割やフレーズを意識できていないとすぐにずれる(しかも3楽章はヘミオラという2拍子を3拍子で捉えるリズムが全体を支配しているので余計に!)作品だったりします。

実は、この本番を迎えるまでに、2台ピアノの練習では5名のピアニストにオケピアノをお付き合い頂きました。本当に贅沢で感謝しかありません…
それぞれ演奏の仕方はもちろん違くて、その経験を通してオケパートの役割やリズム感を柔軟に捉える良い勉強になりました。

指揮の鈴木織衛先生、仙台フィルの皆様とは2回のゲネプロを行い、日ごとに音楽が密になっていく感覚を味わいました。50人以上の演奏家が集まって1つの音楽を作り上げるあの時間は、本当にかけがえのないものでした。

カデンツァはシューマンの心の本音が溢れていくイメージ

今回オケと演奏してみて感じたのは、1+1=2だけでなく3にも4になることもあれば、
1+1=2にならないこともあるのが音楽だということ。だからこそ、作曲家はどのような組み合わせで音を作るかを考え、演奏家はどのような音色で奏でるかを考えることが、音楽家がする「勉強」なんだよなぁと。
無限に広がる音楽の空間と倍音の中に自分の音がピタッとハマった時、
何にも代え難い感覚を得ました。
あの感覚を、これからも見つけていきたい!


ようやくスタート地点に立った今、これを機に新たな課題と目標を見つけ始めました。
またオーケストラとの共演ができる日を楽しみに、勉強を続けたいと思います!
ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました。

皆様から頂戴した大きな拍手は、私にとって大きな励みです。ありがとうございます!